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中小企業・スタートアップ企業・個人向け!特許出願の減免制度活用術

画期的なアイデアを特許出願したいけれど、高額な費用がネックになっていませんか?実は、中小企業、個人(個人事業主)、スタートアップ企業を対象とした特許庁の「減免制度」を利用すれば、特許庁に納付する、出願や審査にかかる費用を大幅に抑えることができます。本記事では、減免制度の具体的なメリット、自社や自分が対象になるかの確認方法、具体的な申請の手順まで分かりやすく解説します。コストを賢く削減し、大切な技術とビジネスを守りましょう。

1.特許出願の減免制度とは?概要と最大のメリット

1-1.減免制度の仕組みと目的

特許出願の減免制度とは、優れた技術やアイデアを持つ中小企業、個人(個人事業主)、スタートアップ企業などの研究開発を支援するために、特許庁が設けている負担軽減措置です。通常、特許を取得して維持するためには、出願料、出願審査請求料、そして特許料(1〜10年目)など、段階ごとにまとまった費用が必要になります。特に事業規模の小さい企業にとっては、これらの費用が大きな負担となる場合があります。この制度は、資金力に限りのある事業者がコストを理由に特許取得を諦めることがないよう、国が手数料の一部を免除または軽減する仕組みです。減免制度を活用することで、研究開発や事業拡大に資金を回しながら知的財産権を取得できるため、多くの中小企業にとって有効な支援策となっています。

1-2.どれくらい安くなる?費用削減のインパクト

この制度最大のメリットは、費用の軽減率が「半額」から「3分の1」と非常に大きい点です。特に特許手続きの中で最も高額になりがちな「出願審査請求料」に対して高い効果を発揮します。例えば、通常であれば10万円以上かかる審査請求料が、減免制度を適用することで数万円にまで抑えることが可能になります。さらに、特許取得後の権利を維持するための「特許料(1〜10年目)」も同様に減額されます。これにより、長期間にわたる特許権の保有コストを劇的に引き下げることが可能となり、浮いた資金を次の研究開発やマーケティング活動などへ投資できるようになります。

2.あなた(貴社)は対象?減免制度を利用できる要件

2-1.中小企業・スタートアップの判定基準

減免制度の対象となるのは、主に中小企業基本法で定められた「中小企業」です。特許庁では、業種ごとに資本金の額や常時使用する従業員の数などの明確な基準が設けられています。例えば、製造業であれば「資本金3億円以下」または「従業員300人以下」の法人が対象です。

また、設立から間もない「スタートアップ企業(設立10年未満の法人など)」や、小規模企業、非課税の法人なども減免制度の対象者となります。特に技術系スタートアップでは、知財が企業価値そのものとなるケースも少なくありません。減免制度を活用しながら積極的に特許を取得することで、資金調達や事業提携を有利に進めることができるでしょう。

まずは自社の現在の資本金と従業員数を確認し、どの区分に該当するかをチェックしましょう。制度内容は改正されることもあるため、最新情報を確認しながら手続きを進めることで、スムーズな減免申請につながります。

2-2.個人(個人事業主)や研究者が対象となるケース

法人化していない個人事業主や、個人の発明家などもこの減免制度を利用できます。個人事業主の場合、「事業開始後10年経過していないこと」や「従業員数要件」などを満たせば対象となります。また、個人発明家の場合においても、「市町村民税が非課税であること」を満たせば対象となります。

その他、大学や大学の研究者なども所定の要件を満たせば、減免制度の対象になる可能性があります。所定の要件を満たしているかを特許庁のウェブサイトで確認することをお勧めします。

3.減免の対象となる具体的な手続きと費用

3-1.出願審査請求料の減免

特許出願後、発明内容の審査を受けるためには審査請求が必要です。特許出願後の手続の中で、最もコスト負担が大きいのがこの「出願審査請求料」です。減免制度はこの審査請求料に適用されるため、コスト削減の主軸となります。対象者の区分に応じて、この費用が「2分の1」または「3分の3(免除)」や「3分の1」にまで減額されます。数万円から十数万円単位での節約になるため、特に複数の特許を出願したい中小企業にとっては、外せない重要なチェックポイントです。

3-2.特許料(1〜10年目)の減免

無事に審査を通過して特許として登録された後も、その権利を維持するためには毎年「特許料(年金)」を国に納める必要があります。減免制度は、この特許料の「1年目から10年目」までという長期にわたって適用可能です。特許料は年数が経つにつれて徐々に高くなる仕組みになっているため、長期的な減額効果は非常に大きくなります。スタートアップ企業や中小企業が、開発した技術をビジネスの軌道に乗せるまでの期間、ランニングコストを低く抑えて知的財産を安全に保護し続けるために欠かせない恩恵といえます。

なお、実用新案登録出願においても、個人の場合、所定の要件を満たすことで、出願と同時に納付する第1~3年分の登録料もまた軽減される場合があります。

4.失敗しない!減免制度の申請手順と必要書類

4-1.申請の流れと提出のタイミング

減免制度を利用するためには、適切なタイミングで申請を行う必要があります。例えば、「出願審査請求料」の減免であれば、特許庁へ提出する「出願審査請求書」に、「減免を求める旨」及び「減免申請書の提出を省略する旨」を記載します。これらを記載せずに先に通常の料金を支払ってしまうと、事後的に「やっぱり減免してください」と返金を求めることはできません。出願スケジュールを組む段階から、減免申請を組み込んでおくことが失敗を防ぐ最大のポイントとなります。

4-2.用意すべき証明書類のチェックリスト

かつては、法人の場合であれば、申請時に自分が減免の要件を満たしていることを証明する「登記事項証明書(登記簿謄本)」や、「従業員数が確認できる書類」などの書類の提出が必要でした。ただし、現在は(2019年4月1日以降に出願示唆請求を行った特許出願については)手続の簡素化が進んでおり、例えば出願審査請求書や特許料納付書に上記したように「減免を求める旨」及び「減免申請書の提出を省略する旨」を記載すればよくなっています。

但し、上記した実用新案登録出願と同時に納付する第1~3年分の登録料の減免を個人が受ける場合には、出願日と同日に証明書類を添付した減免申請書の提出が必要です。

5.減免制度を利用する際の注意点とアドバイス

5-1.よくある罠:申請期限と共同出願の注意点

減免制度を利用する上で、特に注意したいのが「共同出願」の場合です。他社や大手企業と共同で特許出願する場合、減免対象者には所定の径げ円立の手数料が、減免対象外の法人の場合には通常の手数料がかかりますので、減免対象者及び減免対象外の法人それぞれの持分(権利の割合)に応じて手数料額を計算することが必要となります。事前の持分比率の調整や、期限に余裕を持った書類作成を行うことが、トラブルを未然に防ぎ、制度のメリットをフルに活かすコツです。

5-2.専門家(弁理士)への相談のススメ

減免制度の手続きは自分で行うことも可能ですが、要件の判定や書類の準備には専門的な知識が必要です。もし手続に不安がある場合などには、知的財産のプロである「弁理士」へ相談することをお勧めします。弁理士に依頼すると成功報酬などの費用はかかりますが、減免制度の手続も一任できるため、結果的にトータルのコストパフォーマンスが高くなるケースが多いです。まずは気軽に特許事務所に問い合わせてみましょう。